「こんぺいとう」

「こんぺいとう/ sugar plum 」
今日のそこらへんの神さま絵は「こんぺいとう」です。

大人になるとあれも出来るようにならなくちゃダメなんじゃないかとか
これも早くやらないと。。。
自分はあるがままでオッケー!なんてとても思えない瞬間が
多々やってくる。
何もできなくても自分がただいるだけで良くて
その上、誰かが幸せになってくれるなんて。

何かができるからとか、
あれを持ってるからとか
容姿がこうだからでもなく
バックに何かついてるわけでも(怖いわ)・・・
そんな理由は一つもなく
そのまんまで、そばにいてくれたらいいよって
想われていること。

小学校に上がるより前、記憶のあるうちはずっと
隣の家で寝たきりだった祖父。
その祖父のベッドの脇に化粧台用の
座る部分が開閉可能で蓋のついた
クッションのきいた腰掛けがあった。

たまに祖母が呼びに来ては
「こんぺいとうがあるから食べにおいで」と、
私はまんまとその甘さに釣られてついて行き
1人祖父の部屋に向かい
椅子の蓋を開け、そこに用意されたこんぺいとうを
椅子の蓋に座り直し ベッドの側らでポツリポツリ、
カラフルな甘い粒を大事に味わっていたのを思い出す。
気づけばこれが祖父と二人きりで過ごした
数少ない静かな時間だった。

言葉なく、そこにいるだけのことで
なんとなく よしとしてくれている。
こちらは言葉のまま、ただお菓子をもらいに来ただけでも
なんであったとしても
私がここにいるだけで喜んでいるような?祖父。
そのまんまで受け入れられている気がする時間。
私にとってのこんぺいとうは、やさしい思い出の結晶。

そして時々記憶の蓋を開いて
ただの私でいいんだーってことが
人生の中でポツリポツリあったことが
静かに支えていることに思いめぐらす。

[ こんぺいとう /Kompeito Sugar plum] Size: 2L 18 * 13 cm)
2017年11月21―23日「marumoci Christmas Market in HARAJUKU」展
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