スナック


オラクルカード原画展『オラクルスナック「天国と極楽~ときどき地獄~」』にお越しいただきましてありがとうございます。
残すところあと一週間となりました。
カフェでずっとスナックのことをテーマに展示して
営業妨害?いいえ、共鳴している!!
と一方的に思い込んでいます。

スナックと言えばもう古い飲み屋のイメージでしょうか
バーというような気どった感じも薄く、
近所でサンダルでも行けるような気楽さと
カウンターの内側のキラキラ感
ウイスキーの水割りは妙に美味しく
日常の半歩外側のような世界で
お腹を満たしに行くでもなく
(たまにしっかり食べられるところもあるけど)
どっちかと言うと気持ちが満たされたり、
ゆるみに行くようなところ。

カウンターに並んで座って人の気配を感じていたり
たまに話したりして、
なんとなくうまく治まる人間の業みたいなものがある。
寂しいとかかなしいとか、
出来ないことがあるとか
楽しそうな場面にもそういう裏の感情はあって
それを少しごまかす為に
つい自分を正当化して正義の怒りに変えてみたり
違う感情の上塗りを始めて
本当の本当のネガティブな気持ちは
どこか置いてけぼりになってしまう
そんなときにスナックって
人間はそもそもそういう存在である前提で受け入れる。
落語は業の肯定であるっていうように
スナックは人間のあらゆる感情を肯定するそんな場所なのではと。

だからといってそこで何をしてもいいわけではないし
聖人君子が営業しているわけでもない。
普通の人間のほんのちょっとの「よかれ」
ちょっとでも明日がよくありますようにという軽い祈りのような
そんな思いが形になった場所。
カフェヌックのマスターはここを一呼吸おいて
日常にもどる場所を目指していたり。
(いいなあそういうカフェ。)
世の中がどう流れていようとも
人間はそういう目に見えにくい心の平和の為に
ジタバタできる心強いキーワード
それが私のイメージする「スナック」なのです。

2017年1月30日~2月21日オラクルカード原画展「オラクルスナック天国と極楽~ときどき地獄~」
そこらへんの神さま絵とは?
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