巨樹の道

今日は久しぶりの晴天。
通りの街路樹が雨の前まではずっと初夏のにおいをさせてたけど
今日はぐっと落ち着いて、ただひたすらに太陽の光を味わっているみたい。

こんな日の城ケ崎はどんなだろう。
春のある日。
人の少ない場所を求めて朝からあてもなく熱海にいた。
以前地元の方におすすめされてた有名な巨樹のある神社に行くと
ひっきりなしに人が触ったり囲んでいて
落ち着かないことこの上なし、移動することにした。
ディスタンスが~とか関係なく人気のないところに行きたいのだ。

そうだ、伊豆急で城ケ崎へ行こう。
(どこかのポスターで崖を見ただけだけど)
崖を求めて熱海脱出、伊東だよ。
緑の山の斜面と、海を見下ろす車窓、この組み合わせ
乗ってるだけで かなり幸せじゃないか。 


城ケ崎海岸駅は無人駅で降車するお客さんが10人いるかいないか。
かわいいログハウスの駅舎。
ここから崖は25分くらい歩くらしい。

駅を出たら地図に載ってるお寺も見ようかなと
少し遠回りして歩くことに決定。
神社の人気と反対に、寺は人いないだろう・・と予測。

ひょっこり見つけた中華料理屋さんにとりあえず吸い込まれる。 
小上がりで楽しむ中華、どうしてこうなるのか謎だけど、
快適さ重視なインテリアがあるお店 なんかいい。

店を出て、桜並木を通って海と崖、お寺の方角を目指す。

地図ではわからなかったんだけど、道はひたすら下り。
伊豆半島は山なんだね。
帰り道どうなっちゃうんだろうってくらい ずっと下り。

元気すぎるのか街路樹の桜が、道を思い切り破壊している?
歩きにくいことこの上ない歩道が続く。
都心のとある参道の街路樹は地面を盛り上げるのが問題とされて
切り倒してまた新しい樹木を植えるという話を聞いたことがあって
タイルが壊れるとか景観の重視っぷりに冷っとするものを感じたけれど
ここではそんなことにエネルギーを注ぐ気配をみじんも感じない。

車道の分離帯の樹木も桁違いの大きさ

あっちこっち 巨樹
ここの気候ってどれだけ樹木に幸せなことになってるんだろう。

ここはハワイですか?
いいえ伊東だよ。
小鳥の声に、リスもいたり なかなかの騒がしさ。

崖より少し手前のお寺、蓮着寺に到着。
なんと ここにはヤマモモの巨樹、(推定樹齢1000年、天然記念物)が待ってました。

実もたわわ。
たった20-30分の道のりにこんなに巨樹に出会えるとは。
崖を目標に飛び出してきただけで、こんな木々に出会える道に来れた。
思いがけず宝の山を見つけたような気持ち。


時は流れ、雨が降り続いてこの気温、
今はどんな色をしてるんだろう。
一度訪れたあの自然に心を飛ばし
あの人は元気かな、あの景色はどんな風に変わるんだろう。
今を少し豊かにしてくれる。


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