テノリイノリへ その6 「はじめのテノリイノリ誕生」

テノリイノリが生まれるまでの道のりを 書き始めたら えらく長いことになって5話目。やっと生まれます。(結論)

父が亡くなって祈りを絵にするようになったのだけど、思えば四十九日で墓の中の骨壷に入ったじいさんばあさん、その他おじさんとか おじさんとか誰が誰かよくわからない骨壷で狭くなった墓の中を地面は少し骨壷の蓋で掘って空間作って、ほぼ全員の骨を中に素手でぶちまけて壺を撤去するという なんともありがたいような不気味な役割が巡ってきて 最初正直ウエまじか、とも思ったけど やりだしてみたら 手に触れる物質が今を生きている自分につながっているのか この人達がないと 今の自分いなかったんだなあと神妙な大人になるような気分にすらなってきて 祈りもグループに向けてというイメージが強くなったと思う。

夢であの世の人と会えたり、ラップ現象も激しいし そんなに通信できるなら あの世へのエールに日光東照宮ぐらい作るつもりで作品にしたら 良いだろう、そんなつもりで作った「いのり」の染め絵とミシンキルトのミックス作品。

そしてこの作品を中心に寺社仏閣もしくは教会みたいなものが作れるなら いのりの絵のエッセンスみたいな存在を周りに配置したい。それがまた宗教と全く関係なくて それでも祈りに共通するもの。

仏教が誕生して仏像ができるより前の時代のお参りに行くことすら特別で、そこのエッセンスをなんとか持って帰りたくてって気持ちに応える特別な 小さな土産のようなオブジェ、そこからテノリイノリは生まれたのです

既存の宗教に存在するモチーフは避けてあくまでオリジナルな存在を描いていいますが、つまり宗教美術の発展は真似ている。パクってる!?
さて一周忌を終えてパクリの旅ならぬ祈りの旅はどこへ行くのか。

続くんですね〜

テノリイノリはどこからきたの?ルーツを絵巻で辿る「テノリ・イノリ絵巻」展は3月31日まで

ハガキにもなりました

連載中の「テノリイノリができるまでの」過去記事
テノリイノリへ その6「はじめのテノリイノリ誕生」
テノリイノリへ その5「キルト染め絵『いのり』が生まれる」
テノリイノリへ その4 「オラクルスナック天国と極楽にようこそ」
テノリイノリへ その3「祈りの絵」
テノリイノリへ その2「伏線の回収」
テノリイノリへ その1「オラクルスナックの祈り」
《序章》再び祈り –テノリイノリの世界