パン細工と言っても食べられないパン細工?何?それ?とよく聞かれるので少し自分にとってのパン細工を説明したいと思います。
そもそも12月があまりにあわただしいので一日一日の一瞬でも落ち着けるように写経のようにクリスマスをイメージしたアドベントアートをSNS上で投稿したりしてたくらいクリスマス好き。
そしてパン細工は気づけば2021年からワークショップのテーマとしてやってきました。
https://marumocci.com/2021/11/17/1204christmasornament/
https://marumocci.com/2021/12/05/advent-day-4/
とりわけ湯河原では温泉の湯を使わせてもらってパン細工が作れるので、その土地でしかできないオーナメントだと企画している自分が一番ルンルンでした。
■消えゆく玩具の歴史
オーナメントやクリスマス飾りにももちろん興味はあったのですが、姫路にある日本玩具博物館に行って世界各地のクリスマスの飾りを見たとき、玩具という子供向けだったり、女性が作るものというものに価値が見いだされていない、そして各地でそれらを作っていた職人さんたちはより安く作られる別の国に産地が移動して、伝統のあった現地では生き残っていけなくなったというお話を玩具博物館の館長さんにお聞きして 確かに消えていったオモチャが浮かび、何ができるんだろうなと考えていたところ、まずは自分でも身近な素材でできるものをその季節に作ってみようと思ったのがパン細工でした。
実際に博物館にはチェコのパン細工のオーナメントのコレクションがたくさんあります。
■穀物が与えてくれるもの
日本において米、もち米、餅が神さまのお供えだったり、魂を表すものだったりして祝祭で飾られ、藁の縄が編まれます。パン食が主なヨーロッパではやはり同様に小麦のパン細工、麦わら細工。
そこには一年お世話になった主食への感謝、次の収穫への希望が見て取れるでしょう。
■クリスマスってなんだっけ?
またクリスマスはそういった収穫への感謝だけでなく、地域や時代によってはリースをお墓に飾ったりとあの世にいる人へもギフトする時期ととらえているところもありますし、クリスマスとは?本来的には??とさかのぼるといろんな時代があるのに、日本の恋人たちのクリスマスが小ばかにされがちですが、ドイツのクリスマスツリー伐採が多すぎて伐採禁止の時代もあるし、クリスマスは領主とか土地の偉い人に贈り物を贈るだけって時代もあるし(それはお歳暮か?)飲み食いしすぎでめちゃくちゃ騒ぎすぎで社会問題になっていた時代もある、今でもスイスに残るクリスマスの祭りアヘトリンゲレは大音量で盛り上がる祭りのため、住民から苦情がでて大晦日に移動になっています。それで解決するものなの?とも思うけど。とにかく人間、そんなに神妙に生きてない。
■豊かな時代の中で
ただ人類は数百年前よりうんと健康で物質的に豊かになって、より楽しいたくさんのことを探求できるようになった。同時に変わらないのは人も動物も植物も、この世に存在するものの命は限りがあり、儚い。
だからこそ一年の終わり、太陽の力が一番弱る季節にオーナメントとか、クリスマス装飾の美しい色や光の中で誰かや命そのものを大切に思う気持ちを込めるとか、今年もうここまでは生きてこれたことを感謝したり、様々なよきことを振り返るキッカケにできるのではないかと思っています。
今回のイベント参加で初めてオープンにmarumocciのパン細工オーナメントを見ていただく機会となりました。よければぜひ会場まで足を運んで御覧いただいたり、ピンとくるものがあればお買い求めていただければと思っています。
穏やかな年末、光に満ちた新しい年を迎えられますように。
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「旅するタビビトリオギャラリー at 古墳のふもと Hanatsu☆☆☆~街とアートと風と土と~」
■期間:2025年12月23日(火)-28日(日)
■時間:11:30-18:00 ※最終日12月28日 15:00 close
■場所:東京都大田区田園調布1-61-9 マリーセレクション
■MAP:https://maps.app.goo.gl/xriYbpFFrJYQBfBK6
■アクセス:多摩川駅 西口右に出て徒歩2分(東急東横線・目黒線・多摩川線)
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