「海辺の観音さん」

久しぶりに浜辺を訪れた。
着いたら日は暮れてるし、潮が満ち始めてる
雨もポツポツ、だから誰もいない。
でもキーホルダーには栓抜きがついてるので
コンビニで小さい瓶ビールを買って
ずっと波を見ていられる。
そうしてるうちに波間に観音さんを感じたので
一枚描くことに。

[ Avalokiteśvara on the beach /A4 plywood water color ]


こういう時に思い出すのが鎌倉の長谷寺の観音様のエピソード。
奈良で彫られた二体の観音様のうちの一体を
縁ある地に行って民衆を救ってくれるように大阪から海に流し
たどり着いたのが神奈川で今のお寺というお話。

そこにある三十三応現身像は観音さんが33のお姿で、
時代に応じた姿で助けに来てくださるので
その姿が像になって、今は観音ミュージアムにあります。

それらのエピソードはなんとなく
観音様を信じていようがいまいが
今の日常の中でも、なんて日だ!?って思うような日があっても
誰かの祈りを受け取っていたり、
知らず知らずサポートをたくさん受けているのかもしれないと
ふり返りたくなる。

海に来ると、この宇宙の中のちっぽけな存在でも
この自然の様々な要素がギューっとつまって成り立っている
この肉体が借り物でもあり、奇跡でもあることを
思い出させてくれるのです。

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