今日のそこらへんの神さま絵は「キオスクの神さま」です。
週刊モーニングを私 長いこと買っていまして入手先は主にキオスク。
(コンビニだと立ち読みされてしまって手跡が尋常じゃないので。)
ただ悲しいかな、昨今の週刊マンガ雑誌は発売日当日か翌日に買うのでないと
店頭からあっという間に消えてしまう。
売り切れるのでもなくどうやら返品されてしまうようなのだ。
ちょっと買い遅れて店頭になくて、諦めきれず
つい尋ねたとしても今時のキオスクでは
(大した期待をしたら いけないよなと思いつつ)
ゾンビのような生体反応薄めな店員さんの
「ソコニアルダケデスー」という返事か
生き生きした人には
質問にかぶせるように「なければないですっ」キッパリ。一顧だにせず終わるだけ。
まあそんなもんだよなあ、、高級品店でもないし・・と思いつつ
ある発売日から2,3日は確実に過ぎてしまって、
とある駅のホームの
マダムスタッフ率の多いキオスクで聞いてみた。
すると「ちょっと待てる?」って返事
え?なんだろう新しいリアクション
と、思ったらなんと返品する準備でヒモで縛ってあるものから
わざわざ解いてまで1冊だしてくれたのだ。
感激~!!
(モーニング作ってる人にこんな風に1冊を大事に売ってる人がいるって知ってほしいくらい)
以来そのキオスクで発売日の木曜、遅くても金曜に買いに行くようにしてきた。
たまに遅れるんだけど。
顔なじみになって 売れ行きが早いときは
「在庫確保できるか心配してたんだよ」って気にかけてくれたり
お気に入りの雑誌を大事に売ってくれるだけでもうれしいのに
疲れた夕方の帰り道に 漫画買って帰って寝るーと考えながら立ち寄ると
「おつかれさん!」の声に心からねぎらいを感じる。
飴でもなめて帰るんだよって飴玉くれる日もあって
なんだか不思議とさっきまで考えてたことを忘れて
俄然元気が出たことも1度や2度ではなかった。
もちろんその明るさは私だけに向けられてものでなくて
あの駅のホームで買い物している人に平等で
相手が完全スルーしていても
「ありがとうございました」「お疲れ様です」の
声のエネルギーは変わらない。
あの声かけのお陰で 一日気を使って
エネルギーがだだもれで家に帰るのがやっとの人でも
知らない間に ああ疲れたな帰って寝ようだけでなくて
ああ疲れたな、美味しいものでも食べて寝ようかなとかくらいの
影響受けないわけがないと思う。
気づくか気づかないかだけで。
そんなキオスクも時代の流れでホームドアができたり、
オリンピックの混雑も予想してホーム面積不足で
今月何店舗か閉店し始めた。
私の大好きなキオスクもそのうちの1つで3月で閉店。
私の好きなマダムはよその駅の店舗でお仕事は続くそうだけど。
もうこの駅にあんなご機嫌なキオスクはない。
テセウス終わるまでモーニング買おうかなと思って続けて 買って、
終わって別の物語が気になってるのもあるけど、
やっぱり あのマダムがいてくれたから
何か買いに行きたかっただけなのもある。
とにかくこの長きにわたって夕方の「お疲れ様」って元気玉をくれるあの人は
間違いなくこの町のそこらへんの神さま。
どんな仕事をしていても していなくても、
短いコミュニケーションだけでも、
無理のない持ち分の中から分け合いながら生きられるって教えてくれる。
長年ありがとうございました。
[ Goddes of the Kiosk | Oil pastel drawing on cardboard, size: 2L, 18x13cm ]
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