上五島の旅、最終日直感任せでぶらぶらする旅。
妙に楽しかったので書いておこうかと。
実は最初の2日間はガイドいただいて、かなり高速で回って自分にとっては新らしいタイプの旅時間でした。
最終日ホテルのオリジナルのイラストのマップ(このタッチ好き!)から福見の教会が守護聖人がフランシスコ・サビエルだということを見て、あらこれはピンときまして一日の行先を決めました。
旅って、色んな楽しみ方があると思うんですが、伊勢神宮に行くなら江戸時代のお伊勢参りらしく東海道歩けないんだろうか?とか思ってしまうので、祈りの島上五島、キリシタンたちが渡ってきた時代、神道も仏教もあるこの島でぞれぞれの人が生活を営み祈って暮らした道を(アスファルトがしっかり敷かれた道ではあるけど)歩いてみたくなる。
のんびり朝10時に宿を出て、夕方のジェットフォイルで長崎市内に移動することは決めていたので奈良尾港のコインロッカーに荷物を預ける。
ここでもなんだかぼーっとしたくなってベンチでゆっくりしていると、乗り場建物内でお仕事しているマダムから、どこから来たの?夕方のジェットフォイルなら、しばらくここで寝ていてもいいのよ、だれも来ないし~なんてのんびりしたアドバイスをいただく。
そういえば前日もちょっとあこう樹を一人で見に行ってると、近くに住んでるマダムにどこから来たの?って聞かれたけど、 https://marumocci.com/2019/04/25/shinryoku/ ほんとに自分はアウェーなんだね私って寂しさより、すかさず宿どこ?ちょっと歩くからね、今なら車で送っていけなくないよ?って聞かれてしまって、オモテナシーとわざわざ銘打ったオリンピックの街東京でありえない、脊髄反射のようなおもてなしを西の小さな島で受けてしまった。
話は飛んだけど、荷物をなんとかロッカーに押し込んで、フェリーのチケットを買いに行く。そこでもバスの時刻表をコピーいただいて帰り道のルートも考えてもらう。何せ2時間に1本の世界。
窓口に他に人が並んでいないプレッシャーが無いと、こうも人はゆったり親身になれるんだろうか。いやここの島の人の性格?いいなあ。とよくわからないまま隣の案内所で地図をもらおうとすると、適切なサイズの地図がないし、そこまで行くのはやっぱりタクシーにしなよの洗礼を受ける。
そですねー、島の人にはあの距離は車なんですねえ。。。
(バス&徒歩してみたいので。。。おゆるしを~)
ちんたら歩いてバス停を探す。
バス停はお墓の前で、そのお墓に私にとってはOKサインのカラーの花がどっさり咲いている。ラッキーサインにワクワクしてバスを待つ。
なんとバス停は地面にバス停と書いてあるからここかと待ってたら、来たバスの運転手さんに ここはカーブで危ないから、反対車線のバス停で待ってていいんですよって聞かないと絶対わからないローカルルールを教えてもらう。
見逃しってないのかな?と気になりつつも、そのルールの融通加減に感動しちゃった。
目的地の福見教会下に到着。
教会に行く前にとりあえず海だ海♥
漬物石サイズから手のひらサイズの石が打ち上げられた海辺の土地でしばらくぼーっと海を見ていたら、気温20度越え、人気のないはずの道に布製のお帽子の下にニット帽のご高齢の女性が杖をついて現れてなんとなくこちらを見られているので近寄ってみると、やはりどこから来たのか?と。(そりゃそうだよね)
はい、ワタクシハー東京から参りました。
続きは、おばあ様の自己紹介、この海岸の解説が始まる。
ここに家がないのは流されたからだという話とかご家族の話とか。
この場所は台風の被害がひどかったと。
確かに海沿いに建物があった形跡だけはあるし、防波堤を超えて来たらしき石でいっぱい。
時々一人で旅をすると、人気のない場所でおばあさんが一人でポツーンと座っていて、どこへいきなさる?と問われ、えっと、〇〇まで、と答える、すると自己紹介とその土地の話というパターン?鉄板みたいなのがある。
10回同じ話の繰り返しみたいなこともあるんだけど、やっぱり都度新しいエピソードがはさまれたりするのでつい聞いてしまうことがある。
鎌倉のお寺に三十三応現身像って観音様が33の姿になって現れるって姿が像であるのだけど、そんな話みたく、土地の神さまがおばあさんの姿になって現れるのかなあってちらっと思ってしまったりする。
そうでなくても、土地の感想がそこに暮らす人の口から聞けるとか、ここで生きてきた人たちがどんな人生だったかを聞けるのはこの自然のエネルギーと、人間の共存の姿がリアルに感じる。祈りはまたそこからの形。
長くなったので、続く・・・
たくましい人生を語ったのち、お母さんは去って行かれました。
5月11日「祈りの島 上五島の石に絵を描こう~marumocciさんとつくるテノリイノリ~」渋谷・上五島