ソレハ アイノシルシ?

日常はサインとかシンボルに満ち溢れている。それに気づくか、それを取り入れてみるかはいつだってこちら次第。
鳥の飛んで来方、鳴き方、どんな鳥かによっても、あ、今これかな?と、割と能動的にキャッチしていくこともあるんだけど、人生ってただ生きてるだけで、どんと飛びこんでくることもあるもんだ。


そういえばイギリスの旅の初日に友達から亡き父も一緒に旅してるんじゃない?ってメッセージをもらって、いやさすがに死んだからと言って父兄同伴はいかがなものかと・・・って若干心が引いた。

そんな旅を回想して描いたアドベント絵の8日目「アルパカ・ツリー」という絵の時に、コーンウォールで出会った3匹のアルパカを飼っているお宅の話に触れたのだけど、実はあの時はアルパカだけでなく飼っていらっしゃる方々が本当に個性的で出会えて楽しかった。

ミシンキルターさんたちだったので私の作品も見ていただいて、祈りのキルトに描いた花はピースリリー、平和の百合だねって思いがけない指摘を受けて、(しかもそのお家にその花があって、その花は父の亡き後に植えていないのに突然咲き始めた花)ここでそんなメッセージをいただくことにジーンとしたんだけど話はそれだけで終わらなかった。

飼い主さん女性の母娘さんと同時にお会いして色んな話になって、まあだいたい自分より上の方が多くて、話題がお墓の話題になったら、日本って骨だけ残して焼ける話になって、どうやったらそんな中途半端な不気味な焼き方ができるんだろうかとか(ここで出会った人たちは全部灰になるらしい) 日本人の女性の社会的な立場とかが聞かれて、色々答えていたら、ふと日本では女性は死後旦那さんと同じ墓に入りたくないよって話があるよって言ったとき、は?何言ってんだ?ってすごい空気になったことがあった。
つまり、そこまで嫌な人となぜ死ぬまで一緒にいるのか?って話。

そのうえ、灰になってどこかにバーっとまいて捨てると言ってる感覚の人に、死体になって死体が一緒とかどうかの感覚も違うと思う(想像)。

つまり、ああ、もうこの人と人生最後まで一緒にいたくないなって思ったら、いつまでも旦那の悪口を言って、人生犠牲にしないで、その気持ちに対して責任を取って、早めに離れるとか、何らかの生き方を選択するということなのだ。
リアルな心の自立である。
確かにここで出会うマダムの会話の中に、日本ではよく耳にする言葉の端々にある旦那を若干ディスったニュアンスがない。ディスる姿勢は支配してるか支配される側に回っているときに出てくる言葉だから。そんな主従を感じない・・・たまたまかなりアクティブな女性ばかりに出会ってるからかもだけど、コーンウォールで出会った女性たちはみな自然体で、自立とはこれって形が決まっているわけでもなくて、それぞれの生き方で実現している姿勢がかっこよかった。

80代らしきお母様には日本の女性は男性より収入が低いのか?とも聞かれたけど、そもそも経済的に自立が可能かというところも関わっているとは思う。

それらは両輪で、人間が平等で、女性は自立していい、男性も女性も自立していることは当然という当たり前の感覚と、男女が平等に働ける環境を作っていくことは同時に実現していかなきゃなんないし、それっていいなあって先輩たちを見て 強く思った。

ここでこんなことに気づけるのも実は道端で見かけたアルパカの群れのご縁のおかげ

アルパカ見てカワイイと大騒ぎして、ここに連れてきてもらったから。

すごいなーアルパカ
アルパカの導きに感謝してときめいて、長旅を終えた。

日本に帰って最初にスーパーに行ったとき、これをみつけた。

アルパカ ワイン
(現在この瓶の中身は手作り梅酒)

これはどこにでも売っているよくある手ごろなワインなのだけど、その時手に取った瞬間思い出したのは、父が亡くなる数日前、最後のお正月に私しか飲まないワインとして買っておいてくれたものなのです。

吹き出してしまった。
「西の魔女が死んだ」という小説と映画のあるお話で魔女だったおばあちゃんが死んだら、主人公の孫にわかるサインを出すって約束して実際死後にそのサインを見つけた時のような気持ちだと思った。

旅に来るわけが・・・と思ったけど、やっぱりそこらにいたのか
なんかむかつくけど ちょっとうれしい

それはちょっとしたアイノシルシ?

いやこれは愛嬌のシルシだ。

 

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Advent Day 8 「アルパカ・ツリー」https://marumocci.com/2018/12/08/advent-day8/