真田家の女たち「きり」 、ドラマ感想など Advent Sketch Day 14

アドベントスケッチ12月14日、まだアップします真田家の女たちシリーズ長澤 まさみ さん演じる「きり」ちゃんです。
大河ドラマ真田丸のサイトによると、主人公・真田 信繁(幸村)の生涯の伴侶と出ているのですが、始まって最初から7割くらいのところまでうっとおしい存在感だったのが、あれ?あれ?信繁の大事な場面で欠かせない人になっていく。。というかここまでなっちゃった!?って感じ。
このドラマに出てくる女性は自分を生きている人ばかりで、こびるでもなく、人をひきつけるそれぞれの魅力があり、あの時代を生きる人々を支えている。

最近のヒットドラマの『逃げるは恥だが役に立つ』で描かれる人間関係でも似たところがあるのですが、今時は多様なセクシャリティーを認める動きが色々ありますが、それよりももっと深く切り込んで一人一人の人間はLとかGとかBとかTのセクシャリティーだけで判断することはできない多様な存在であるという根本のことを取り上げているように思うのです。
一人一人が多様な存在であるなら、恋にしろ、結婚にしろ、友だち関係も、他者とつながっていくということは更に組み合わせごとに異なる関係がある。

古田新さん演じる会社の同僚沼田さん(ゲイ)をヒロインの相手役の星野源さん演じる津崎平匡さんが、「彼はゲイだから女性の心と男性の心が理解できるのでしょうか?」とぽろっ言うシーンがあるのですが、それに周りの同僚が「あれはゲイだとかなんとかじゃなくて沼田って生きものだよ」って言うシーンがあって、ああーこういうセリフが出てくる時代がキターと思いましたよ。
カテゴリーで話せる時代は終わりました。
そしてそれは偏見でもあるって。

セクシャリティ―に限らず所属や社会的立場など人間のカテゴリーのような外で評価される方法で人はくくれないとなると、自分が自分にとって心地よいということは何かを知ることが重要になると思う。
自分の心地よさを知っていなければ、異なる生き方をする人の心地よさを尊重することは困難だから。多様な生き方をする人間の社会で生きるということ、そこで幸せであることは自分と他人の生き方をどれだけ尊重できるかという体力?対応力にかかっているといってもいいのではないだろうか。
そしてこのドラマのテーマ曲の『恋』の歌詞の最後が「夫婦を超えてゆけ、二人を超えてゆけ、一人を超えてゆけ」の意味深具合もそれぞれが思う意味を重ねられる。彼のお芝居の顔はこちらの心にあるものを投影するのにも良いなと思うけれど、歌の歌詞もなぜか広~く自身の気持ちを投影できるものがある。

あれこれ思うことを書き連ねましたが、テレビの電源を入れたら出会える様々なリアルな人の営みの物語とそこに登場する役者さんたちが生き方を触発してくれるこれって・・・「会いに行けるアイドル」ならぬ「画面で会える聖人」なのではないかと思うこの頃です。

[Kiri / Masami Nagasawa ] Oil Pastel / Size : 2L 13*18cm
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