ゴジラのくっついたTOHOシネマズ新宿ができたので、ある晴れた昼下がり北野武監督の映画「龍三と七人の子分たち」を観に行った。
オレオレ詐欺に引っかかる引退した元ヤクザ。家族にうとまれ、老いぼれる一方。怪しいセールスは上がり込み放題あり、命がけの抗争劇??あり。笑いころげながらも、ちょっとリアルさと哀しみが見え隠れ。
今までさんざん肌を露わにしてきた(という勝手ないメージ?)藤達也さんがが ああ もうおじいさんなんだよなあ。。。ってちょっとショックを受けたり、近藤正臣のにじみ出るキャラのくどさとかもいいし、中尾彬ってほんとに役者さんなんだなあとか、早打のマックをマジで心配したり、いろいろ思いながらほんとによく笑った。。(映画館であんなに人が笑い声が聞こえるのって初めて)
日常 年寄りがああいう詐欺やボッタクリにひっかかってしまうのも分かるし(耳が遠いとかテンポが若い人のそれについていけないとか)、騙す方はお金のためなら悪いことをしている意識がないらしいってことも知られた話で、第三者の自分はそれは受け入れ難い事実だけど特に何もできない。
だからか映画の中のじいさんたちが反撃に出たり、悪いやつらがギョッとするシーンにいちいちスカッとしたり、そんな物語に一喜一憂する。
日々世界の悲惨なニュースや犯罪事件を見聞きしてはっきりショックを受けることもある。一方で世の年寄りが粗末に扱われることは、大きな事件にならないし今の自分に直結していないように見えていて、でも 実は心をうすら蝕んだり 傷つけているんじゃないかと気になっている。