ラブコメディの力

この3月まで月9にらしくないラブコメの「デートー恋とはどんなものかしらー」というのがあって、途中からちょいちょい観ていて、最終回ハラハラして終わった途端、これってすごいドラマだったんじゃない?と振り返ってしまった。

物語は自称高等遊民を名乗る二―ト男性と、理系女の頭ガッチガチな左脳的なああすればこうなるんでしょな努力を恋愛でもしちゃう女子によるもので、恋に落ちるはずだよね?ってオチを感じさせながら最終回まで恋の自覚ないんかい!?いつ落ちるんかい!?って犯人分ってるのにどうやって捕まるの~?って形式のサスペンスのような物語。

久々にコメディを観て、人間の性のようなものが極端に描かれ、どこか共感して笑ったり、気持ちを楽にしてしまう仕組み、いいね~うらやましい。しかも月9の恋して当然じゃーんみたいな世界で、恋ってそもそも何だ??ってことを突き付けてきた。

話は変わって映画「アバウトタイム―愛おしい時間について―」もうじきDVDになりますが、こちらも20代の男性主人公によるラブコメ的ヒューマンドラマ。
タイムトラベルをする家系に生まれ、能力を駆使して恋を成就させる過程の必死な様子ったらないです。確かに過去に戻れるならやるかも?って思うこともあるし、やったらどうなるの?それで?って引き込まれる。でもどうしても出来ないこともあったり、違う使い方として普通の一日をもう一回体験しに戻って味わうだけという展開にも。(ここ自分でもやってみたい感じがした)
簡単に言えば一日一日を生きることが素晴らしいがテーマ。ここでもコメディータッチで描かれたことで人間のこっけいさ、ネガティブに取られやすい過去に対する執着してしまう心とか、心のデコボコ加減、一日をただ生きることで起きる感情全てに対する愛おしさを感じて、自分自身に対する不要なジャッジを手放している。

誰かに一日一日を大切に~今を生きろ~!って言われたら、さも正しそうな話に頭は分ったフリをしたがる。
ラブコメディのすごいところは、身近な物語を笑いとともに体験させながら、一日を噛みしめて過ごしたくなったり、自分や他者の心の色んな側面を愛せるような気にさせてくれるところだろう。

まんまと映画を見終えた時、あー今を生きようって思った。
じゃあ今を生きるとしたら今何したいかなあ?って自分に聞いたら意外にも「料理」という答えが返ってきた。その時その時でこんな質問を自分にしてみたら面白いかもしれない。